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メモリーズオフとは?

メモリーズオフの特徴

メモリーズオフは、所謂、恋愛ゲームに属するが、少々風変わりである。 主人公もヒロインもワケありで心の傷を負っている。 そして、その心の傷が交際の障害になっている。 だから、ただヒロインの好感度を上げれば良いわけではなく、両者の心の問題を解決しなければグッドエンドには至らない。 というより、ヒロインが主人公に好意を持っていることが見え見えであることが多く、交際そのものよりも心の問題の解決が目的であると言っても過言ではない。

設定が緻密で伏線もうまい。 良く練られて複雑に絡み合ったシナリオは正に芸術。 主人公やヒロインの事情は少々現実離れしていることもあるが、個々の特殊事情が実在し得るかどうかは重要ではない。 真実は小説より希なり。 現実に、それらに勝るとも劣らないくらいの特殊な事情が存在し、それによって、他人は自分が思いも寄らないような価値観に基づいて行動する。 メモリーズオフは、そうしたことを表現したフィクションに過ぎないのだから、人間関係のややこしさにリアリティがあれば良い。 ドキュメンタリーではないのだから、細部の描写の現実性は問題とはならない。 プレイすることで「世の中には自分の知らない価値観がある」ということを再認識させられることこそが、メモリーズオフの真髄であろう。

ゲームの進行としては、導入部は多少の横道がある程度でほぼ一本道である。 導入部を過ぎてヒロイン個別のルートに入ると、他のヒロインの出現頻度が極端に減るため、個別のルートに入ったことはすぐに分かる。 そして、個別のルートが非常に長い。 他社のゲームならとっくに終わっているであろう状況でも、まだ、シナリオ全体の半分か3分の1くらいにしか到達していない。

ヒロイン

ヒロインは初めから主人公に惚れている、もしくは、開始間もなく主人公に惚れるのが常である。 ヒロインの惚れっぷりはプレイヤーには手に取るように分かるが、何故か、主人公には分からない。

作品ヒロイン名惚れられ方
1桧月彩花開始時惚れ状態
1今坂唯笑開始時惚れ状態
1音羽かおる一目惚れ
1伊吹みなも開始時惚れ状態or好印象
1霧島小夜美開始時惚れ状態or好印象
1双海詩音早期に惚れ状態
2白河ほたる開始時惚れ状態
2南つばめ一目惚れ
2寿奈鷹乃早期に惚れ状態
2飛世巴一目惚れ
2白河静流開始時惚れ状態or好印象
2相摩希早期に惚れ状態
2相摩望早期に惚れ状態
3黒須カナタ開始時惚れ状態
3荷嶋音緒早期に惚れ状態
3荷嶋深歩早期に惚れ状態
3鳴海沙子開始時惚れ状態
3北原那由多一目惚れ
3児玉響開始時惚れ状態
3百瀬環早期に惚れ状態
4陵いのり開始時惚れ状態
4鷺沢縁開始時惚れ状態
4藤原雅開始時惚れ状態or好印象
4花祭果凛開始時惚れ状態or好印象
4野乃原葉夜開始時惚れ状態
4力丸紗代里終盤一気に
5日名あすか開始時惚れ状態
5観島香月開始時好印象
5仙堂麻尋早期に惚れ状態
5早蕨美海開始時惚れ状態
5雨宮瑞穂開始時惚れ状態or好印象
6遠峯りりす開始時惚れ状態
6箱崎智紗開始時惚れ状態
6春日結乃早期に惚れ状態
6嘉神川クロエ一目惚れ
6鈴代黎音終盤でも微妙

主人公

メモリーズオフの主人公は伝統的にヘタレである。

1st主人公:三上智也

死んだ幼なじみの彼女をいつまでも引きずっているため、 もう一人の幼なじみに対しては非常に消極的。 人事尽くして天命を待つことが出来ず、ただ、うじうじと悩む。 全シリーズ中、一番マシではあるが、ちと情けない。

2nd主人公:伊波健

全シリーズ中、唯一、最初から彼女が居る。 しかし、彼女と別れもせずに別の女性に手を出す。 つまり、二股野郎。

3rd主人公:加賀正午

足の不自由なヒロインのために行動しているつもりだろうが、実は、そのヒロインの悪評を垂れ流しているだけだとは気付かない。 年下のヒロインの悩みを知る機会が多々あっても、なかなか気付かないばかりか、何の力にもなってやらない。 そして、返って傷つけることをする。 二股状態をなかなか解消しない。 稲穂信の台詞によると、

「・・・。あれだよな?無知は罪っていうけどさ、おまえのそれは、何?」
「本当に知らないのか、知らんぷりなのか、知らんぷりしてるだけの自分を知らないのか、どれなのかはわかんねえけど・・・知らなければ、しかたがない?」
「そう。しかたがない。自分は知らないのだから、汚いことも悪いこともした覚えはない」
「だから、自分のせいで誰かが傷ついたとしても自分は罪を犯していないはずだ?」
「自分はいつも誰の立場にも寄らずに、一歩外に立って、ただ眺めるような生やさしい目を世間に向けて、そうしていれば何も咎められるはずがない」
「咎められたとしても自分には罪がないから、許されていいはずだ。そういう自分をごまかすための言い訳をいつも心のどこかに携帯して生きてる」
「俺はお前のことが好きだけど、おまえのそういうところに時々カチンとくるよ」

作者は主人公=ヘタレだと分かってて描いてるらしい。

4th主人公:鷺沢一蹴

独り善がりで優柔不断で鈍感。 どうでも良いことには拘る一方で肝心なことはおざなり。 ヒロイン個人の問題、もしくは、交際する二人の問題であるのに、一人で勝手な判断をして強引な行動を取る。 元カノと新しい彼女のどちらをとるかも決められない。 ヒロインの家庭の事情を知っていてベタ惚れされているのが明らかでも、彼女の気持ちが分からないと悩む。 妹に手を出したときの対応は鬼畜過ぎる。

5th主人公:河合春人

我が儘で自己中心的。 他人の立場で物を考えることが出来ないため、人を傷つけることを平然と言う。 自分で言ったこともすぐ忘れるうえ、ちょっとしたことで切れやすい。